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はじめに:アートメイクと免許の重要な関係
眉毛アートメイクが美容業界で注目を集める中、「誰でも施術できるの?」「特別な資格は必要?」という疑問を持つ方が増えています。結論からお伝えすると、アートメイクの施術には医療従事者の免許が必須です。

この記事では、実際に眉毛アートメイクを体験した私が、
なぜ免許が必要なのか、どのような資格が求められるのか、そして安全にアートメイクを受けるためのクリニック選びのポイントまで、徹底的に解説します。
眉毛アートメイクに免許が必要な根本的理由

アートメイクは医療行為である
アートメイクは針を使用し、皮膚に着色をする医療行為なので、すべての部位において医師免許が必要です。厚生労働省は医師法第17条に基づき、アートメイクを明確に医療行為として位置付けています。
医師法第17条では「医師でなければ、医業をなしてはならない」と定められており、この「医業」には以下の条件を満たす行為が含まれます
- 医師の医学的判断及び技術をもってするのでなければ人体に危害を及ぼし、又は危害を及ぼすおそれのある行為
- 反復継続する意思をもって行う行為
アートメイクは皮膚に針を刺して色素を注入する行為であり、この両方の条件に該当するため、医療行為として扱われています。
皮膚構造への深い理解が必要
眉毛アートメイクでは、皮膚の表皮と真皮の境界部分(約0.02-0.03mm)に色素を注入します。この深度の調整には以下の医学的知識が不可欠です
- 皮膚構造の理解:表皮、真皮、皮下組織の構造と機能
- 血管分布の把握:出血リスクを最小限に抑える技術
- 神経走行の知識:痛みを軽減し、神経損傷を防ぐ技術
- 感染症対策:滅菌・消毒の正しい方法と実践
これらの知識は医療従事者の基礎教育で習得するもので、一般の美容技術者では対応できない専門性が求められます。
施術可能な医療免許の種類と条件

施術可能な免許一覧
眉毛アートメイクの施術が可能な医療免許は以下の通りです
- 医師免許
- 独立して施術可能
- クリニック開業可能
- 医療機器の購入・使用可能
- 看護師免許
- 医師の指示のもとで施術可能
- 医師常駐の医療機関でのみ施術可能
- 准看護師免許
- 医師の指示のもとで施術可能
- 医師常駐の医療機関でのみ施術可能
重要な条件:医師の常駐義務
医師が常駐していないクリニックで看護師・准看護師がアートメイクを行うことはNGです。あくまでもアートメイクは医療行為なので、医療機関での施術が必須条件です。
この条件は非常に重要で、以下の理由があります
- 緊急時の対応:アレルギー反応や予期しない合併症への即座の医学的判断
- 麻酔管理:表皮麻酔の使用判断と副作用への対応
- 感染症対策:適切な予防策と感染発生時の治療方針決定
無資格施術の危険性と法的処罰

医師法違反の処罰内容
無資格者のアートメークは医師法17条(医師でなければ,医療をしてはならない)違反で法定刑は3年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金,又は併科です。
健康被害の実態
厚生労働省の調査データによると、アートメイクに関する健康被害の約95%が無資格者による施術で発生しています。具体的な被害例は以下の通りです
- 感染症
- 細菌感染による腫れや化膿
- B型肝炎、C型肝炎への感染リスク
- HIV感染の可能性
- アレルギー反応
- 色素に対するアレルギー反応
- 金属アレルギーによる皮膚炎
- 重篤なアナフィラキシーショック
- 色素の変色・変形
- 予期しない色調変化
- 不自然な形状の残存
- 色素の拡散による汚染
- 瘢痕形成
- ケロイドの形成
- 色素沈着
- 永続的な皮膚の変形
医療機器としてのアートメイク器具

医師のみが購入可能な理由
アートメイクに使用する針、インク、マシンはすべて医療機器に該当します。なので、医師以外が購入をすることはできません。
この規制には以下の理由があります
- 品質管理の徹底
- 医療機器承認番号の確認
- 安全性試験をクリアした製品のみの使用
- トレーサビリティの確保
- 適切な使用方法の担保
- 医学的知識に基づく器具の選択
- 滅菌・消毒方法の遵守
- 使用後の適切な廃棄
- 責任の所在の明確化
- 医師による医学的判断の介在
- 医療事故への適切な対応体制
- 医師賠償責任保険の適用
使用される主要な医療機器
眉毛アートメイクで使用される医療機器には以下があります
針類
- 使い捨てカートリッジ針
- 手彫り用ディスポーザブル針
- マシン用ニードル(各種形状)
色素(インク)
- FDA承認色素
- CE マーク取得色素
- 厚生労働省認可色素
施術機器
- デジタルマシン
- ロータリーマシン
- ハンドツール
麻酔・消毒用品
- 表皮麻酔クリーム
- 医療用消毒液
- 滅菌器材
麻酔使用における免許の重要性

表皮麻酔も医療行為
アートメイクでは痛みを軽減するために表皮麻酔を使用しますが、麻酔行為は医行為であるので医師、歯科医師、看護婦、准看護婦または歯科衛生士でない者が、医師又は歯科医師の指示の下に、業として麻酔行為の全課程に従事することは、医師法、歯科医師法、保健婦助産婦看護婦法又は歯科衛生士法に違反するものと解されます。
麻酔の種類と使用方法
使用される麻酔の種類
- リドカイン系:最も一般的な局所麻酔薬
- プリロカイン系:アレルギーリスクが低い選択肢
- 複合型麻酔:効果時間と深度を調整
麻酔使用時の医学的考慮
- アレルギー歴の確認
- 心疾患・肝疾患患者への配慮
- 妊娠・授乳期の使用制限
- 他の薬剤との相互作用
アートメイク技術習得のための専門教育

医療従事者向けアートメイクスクール
医療免許を持つ方がアートメイク技術を習得するためのスクールが存在します。主要なカリキュラムには以下が含まれます
理論教育
- 皮膚解剖学の復習
- 色彩理論と色素学
- デザイン理論
- 感染症対策
- 法的責任と倫理
実技訓練
- 人工皮膚での練習
- モデル実習
- デザインシミュレーション
- 器具の取り扱い
症例検討
- 様々な肌質への対応
- トラブル事例とその対処
- リタッチ技術
- カウンセリング技法
国際的な技術認定
海外の先進的なアートメイク技術を学ぶ認定プログラムも存在します
- PhiBrows:マイクロブレーディング技術
- Nouveau Contour:リップアートメイク
- SofTap:パウダーブロウ技術
これらの認定は技術レベルの向上に寄与しますが、日本での施術には医療免許が前提となります。
2025年最新:法規制の動向

厚生労働省の最新通達
2023年7月、厚生労働省は「医師免許を有しない者によるいわゆるアートメイクの取扱いについて」の通達を発出し、アートメイクの医療行為としての位置づけを再確認しました。
今後の規制強化予想
美容医療の安全性向上を目的として、以下の規制強化が予想されます
- 施術者の技術認定制度
- 医療機関の認可基準厳格化
- 広告規制の強化
- 健康被害報告システムの整備
眉毛アートメイクを安全に受けるためのクリニック選び

基本的な選択基準
安全で満足度の高いアートメイクを受けるために、以下の基準でクリニックを選択しましょう
必須条件
- 医療機関である(クリニック・病院)
- 医師が常駐している
- 施術者が適切な医療免許を持っている
- 医療機器承認番号のある器具を使用
推奨条件
- アートメイク専門の技術認定を受けた施術者
- 豊富な症例実績
- 充実したアフターケア体制
- 明確な料金体系
カウンセリングでの確認ポイント
初回カウンセリングでは以下を必ず確認してください
施術者について
- 医療免許の種類と取得年
- アートメイク技術の習得歴
- 症例数と専門分野
施術内容について
- 使用する色素の安全性
- 麻酔の種類と副作用
- 施術回数と間隔
- ダウンタイムの説明
料金について
- 基本料金に含まれる内容
- 追加料金の可能性
- リタッチ料金と期間
- 保証制度の有無
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おすすめの信頼できるアートメイククリニック

メディカルブロー

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私が施術を受けたクリニックです!
メディカルブローは、日本最大級のアートメイク専門クリニックとして、最新の6Dストローク技術を提供しています。
おすすめポイント
- 独自開発の6Dストローク®技術で自然な仕上がり
- 厳格な技術認定を受けた医療従事者による施術
- 全国展開で通いやすい立地
- 充実したアフターフォロー体制
こんな方におすすめ
- 自然で立体感のある眉毛を希望する方
- 技術力の高さを重視する方
- 長期的なサポートを求める方
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銀座よしえクリニック

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銀座よしえクリニックは、美容皮膚科として20年以上の実績を持つ老舗クリニックのアートメイク部門です。
おすすめポイント
- 美容皮膚科としての豊富な医学的知識
- 肌質を考慮したオーダーメイド施術
- 医師による丁寧なカウンセリング
- 安心の医療機関としての信頼性
こんな方におすすめ
- 敏感肌やアレルギー体質の方
- 医学的なアプローチを重視する方
- 老舗クリニックの安心感を求める方
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エルムクリニック

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エルムクリニックは、全国展開する美容クリニックで、リーズナブルな価格設定が魅力です。
おすすめポイント
- コストパフォーマンスに優れた料金設定
- 全国各地での施術が可能
- 医師による安全性重視の施術
- 初心者にも優しいカウンセリング
こんな方におすすめ
- 初めてアートメイクを受ける方
- 費用を抑えたい方
- 地方在住で通いやすさを重視する方
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THE ARTMAKE TOKYO(アートメイク トウキョウ)
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THE ARTMAKE TOKYOは、最新技術を提供する専門クリニックです。
おすすめポイント
- 最新のアートメイク技術を率先して導入
- 国際的な技術認定を受けたスタッフ
- 完全個室でプライバシーを重視
- デザイン性の高い仕上がり
こんな方におすすめ
- トレンドを重視する方
- デザイン性を最優先する方
- プライベート感を求める方
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FIRST ARTMAKE(ファーストアートメイク)
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FIRST ARTMAKEは、眉毛アートメイクに特化した専門性の高いクリニックです。
おすすめポイント
- 眉毛アートメイクの専門性
- 豊富な眉デザインのバリエーション
- 細かな調整にも対応
- 男性客も多く通いやすい環境
こんな方におすすめ
- 眉毛の形にこだわりがある方
- 自然なアートメイクを希望する方
- 専門性の高さを求める方
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Gメディカルアートメイククリニック
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Gメディカルアートメイククリニックは、医療安全性を最優先にした施術で評判のクリニックです。
おすすめポイント
- 医療安全性への徹底したこだわり
- 医師による詳細な術前検査
- 感染症対策の厳格な実施
- 術後のフォローアップが充実
こんな方におすすめ
- 安全性を最重視する方
- 過去に肌トラブルの経験がある方
- 丁寧なアフターケアを求める方
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デイジークリニック

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デイジークリニックは、自然な仕上がりと持続性にこだわったアートメイクを提供しています。
おすすめポイント
- 自然な仕上がりへのこだわり
- 色素の持続性に優れた技術
- 肌なじみの良いカラー選択
- リタッチ制度が充実
こんな方におすすめ
- ナチュラルな仕上がりを希望する方
- 長持ちするアートメイクを求める方
- 定期的なメンテナンスを重視する方
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クレアージュ

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クレアージュは、女性の美と健康を総合的にサポートするクリニックのアートメイク部門です。
おすすめポイント
- 女性専用クリニックの安心感
- ホルモンバランスを考慮した施術
- 年齢に応じたデザイン提案
- 美容医療との連携が可能
こんな方におすすめ
- 女性専用の環境を求める方
- 年齢を重ねた方
- 他の美容治療も検討している方
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湘南美容クリニック
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湘南美容クリニックは、全国最大級の美容クリニックグループのアートメイク部門です。
おすすめポイント
- 全国どこでも同じ品質の施術
- 豊富な症例数による技術の蓄積
- 明確で分かりやすい料金体系
- 美容医療の総合力
こんな方におすすめ
- 全国転勤の可能性がある方
- 実績の多さを重視する方
- 他の美容治療も同時に検討している方
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施術前の準備と注意事項

施術前1週間の準備
避けるべきこと
- 眉毛の過度な処理
- 日焼け
- アルコールの過度な摂取
- 血液をサラサラにする薬の服用(医師要相談)
推奨すること
- 充分な睡眠
- バランスの良い食事
- 肌の保湿ケア
- 希望デザインの検討
施術当日の注意点
持参すべきもの
- 身分証明書
- お薬手帳(服用薬がある場合)
- 理想の眉毛写真
- 普段使用している眉メイク用品
服装の配慮
- 前開きの服装
- 汚れても良い服装
- アクセサリーは最小限
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施術後のアフターケア

ダウンタイム中の注意事項
1週間以内
- 施術部位を濡らさない
- 激しい運動を避ける
- サウナ・温泉の利用禁止
- 化粧品の使用制限
2週間以内
- 直射日光を避ける
- プールや海での水泳禁止
- 美容施術の制限
- アルコール摂取の制限
正常な経過と異常な症状
正常な経過
- 施術直後:色が濃く見える
- 3-7日後:かさぶたの形成と自然剥離
- 2-4週間後:色が薄くなり自然な仕上がり
異常な症状(すぐに連絡)
- 強い痛みや腫れ
- 発熱
- 膿の排出
- 強いかゆみや発疹
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まとめ:安全なアートメイクのために

眉毛アートメイクは確実に医療行為であり、適切な医療免許を持った施術者によって、医療機関で行われる必要があります。無資格者による施術は法的にも健康面でも大きなリスクを伴います。
安全なアートメイクを受けるための重要ポイント
- 医療機関での施術を選択
- 施術者の医療免許を確認
- 医師常駐の確認
- 承認された医療機器の使用確認
- 充実したカウンセリングの実施
- 明確な料金体系とアフターケア
美しい眉毛を手に入れるためには、安全性を最優先に考えることが何より重要です。信頼できる医療機関を選択し、適切なカウンセリングを受けて、満足度の高いアートメイクを実現してください。
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※法律や規制は変更される可能性があるため、最新情報は厚生労働省や各クリニックにご確認ください。